前置き
こんばんは。けいゆうです。
今日はモンティ・ホール問題を取り上げます。
モンティ・ホール問題とは?
聞いたことがある人も多いでしょう。
直感と答えが合わない問題として有名です。
0:三つの扉がある。一つは正解。二つは不正解。
1:挑戦者は三つの中から一つ扉を選ぶ。
2:司会者(モンティ)は答えを知っており,残り二つの扉の中で不正解の扉を一つ選んで開ける。
3:挑戦者は残り二つの扉の中から好きな方を選べる。このとき扉を変えるべきか?変えないべきか?
『高校数学の美しい物語』より引用
アメリカで人気だったテレビ番組、"Let's Make a Deal"を題材にした問題です。
少し考えてみてください。
答えは変えるべきです。
正解できたでしょうか。
多くの人が変えても変えなくても同じと思ってしまうようです。
当時の人もそうでした。
ところがそこにマリリン・ボス・サバントという人が現れます。
世界一IQの高い女性としてギネスにも載ったようです。
228とも言われますが、彼女の正確なIQについては判然としないところがあるのでそこには深入りしません。
IQという数値の不確かさについては以下の記事をどうぞ。
彼女はあるコラムで、変えるべきだという結論を出しました。
これに対し怒涛のような反論が巻き起こったそうです。
中には数学者もいたとか。
彼女の正しさはのちにコンピューターが証明することとなります。
僕の場合直感では同じであるように感じましたが、考えたら正解できました。
やや拍子抜けだったのも、「直感に反する問題」という前提があり正しい答えが既に提示されていたからでしょう。
わからない理由までわかってこそ真の賢者です。
まずは正しい考え方から。
正しい考え方
そんなに複雑ではありません。
もう一度問題を載せます。
0:三つの扉がある。一つは正解。二つは不正解。
1:挑戦者は三つの中から一つ扉を選ぶ。
2:司会者(モンティ)は答えを知っており,残り二つの扉の中で不正解の扉を一つ選んで開ける。
3:挑戦者は残り二つの扉の中から好きな方を選べる。このとき扉を変えるべきか?変えないべきか?
場合分けして考えます。
扉を変えて当たる場合
扉を変えて当たる場合はどんな場合でしょう。
実はこれ、最初に不正解を選ぶ場合です。
最初に不正解を選ぶ。
司会者がもう一つの不正解の扉を開ける。
残りが正解の扉です。
つまり扉を変えて当たるのは最初に不正解を選んだ場合なんです。
最初に不正解を選ぶ確率はいくつでしょうか。
三つのうち不正解の扉は二つです。
したがって確率は2/3です。
扉を変えずに当たる場合
扉を変えないで当たるのは最初に正解を選ぶ場合です。
最初に正解を選ぶ。
司会者が二つの不正解の扉の中から一つ開ける。
残りは不正解の扉ですね。
よって扉を変えないで当たるのは最初に正解を選んだ場合になります。
最初に正解を選ぶ確率はいくつでしょう。
三つの扉の中から一つだけある正解を選ぶのですから1/3ですね。
結論
よって扉を変えた方が扉を変えないよりも2倍当たりやすいということです。
扉を変えて当たる確率=最初に不正解を選ぶ確率
扉を変えずに当たる確率=最初に正解を選ぶ確率
ですね。
次はなぜ間違いやすいかを考えてみましょう。
なぜ間違えるか
どうやら多くの人が変えて当たる確率、変えずに当たる確率どちらも1/2だと考えてしまうようです。
注意点は司会者が不正解の扉を開ける行為にあるのではないでしょうか。
司会者は絶対に不正解の扉を開けてくれます。
つまり閉じた扉は正解の扉と不正解の扉一つずつ、計二つになるわけです。
そうして自分が選んだ扉が正解である確率が1/2だと考えるのでしょう。
同様に不正解の確率も1/2だと思うわけです。
ところが実際は二つから選ぶわけではありません。
最初に自分が選ぶのは三つの扉からです。
そのうち正解は一つで不正解は二つ。
二つの扉から正解と不正解を選ぶわけではないのです。
終わりに
どうでしょう。
説明がちゃんと足りてるかちょっと不安です。
わからなければ本を読んでみるのもいいと思います。
それでは今日はこの辺で。
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